【Q1】
精子の状態が重度乏精子症、無力症と言われ、今まで2度、ICSIを行いました。
1度目は、年齢を考えてショート法でしたが、卵巣の反応が良く、成長し過ぎたために予定を数日前倒しして採卵しました。10個採れて8個受精、うちグレードAを2個戻しましたが、妊娠には至りませんでした(数値的には着床はしたものの・・・ということだったようです)。残りは培養しても胚盤胞まで育たず凍結できませんでした。
2度目は、前回を踏まえてウルトラロング法でした。予定どおり順調に育ったのですが、いざ採卵の時に卵胞がつぶれてうまく採卵できない?(空胞?)とかで、4個。2個受精しましたが状態が悪く、戻すことはできませんでした。
現在、3度目に向けて、ロング法で点鼻薬を使っています。
毎回、採卵直前まではとてもいい状態だと先生からも言われるのですが、実際には受精卵はなかなか育ってくれません。
これはやはり年齢のせいと考えるのが自然なのでしょうか。
【A1】
キロリ様の卵子だけが妊娠不成立の原因と断定できるものではないですし、ご主人の精子の状態も胚の質に影響する可能性はあると思います。
ただ、ご年齢をお聞きしている限りでは、やはり、妊娠成立が難しくなる年齢に差し掛かってきていると思われますので、ご年齢が妊娠しにくい一因として考えられるかも知れませんね。
ですが、経過をお聞きしていますと、卵巣刺激に対する反応性は良いほうだと思われますし、妊娠が成立しなかったものの、胚が着床した経験もお持ちのようなので、今後、期待できないというわけではないように思います。
【Q2】
今後、どれくらい続けられるか分かりませんが、よい受精卵が育つ為にできる事が何かあれば知りたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
【A2】
「こういう生活をすれば妊娠しやすい」、あるいは、「こういう食べ物を食べると妊娠しやすい」というように、日常生活のなかで、"医学的に立証された"妊娠しやすい秘訣みたいなものは、いまのところあまり見かけないように思われます。
ただ、妊娠が成立するにあたって、普段からバランスの良い食事を心がけてみることや、規則正しい生活をおくるなど、いわゆる健康的な生活を送ることは、妊娠成立に悪影響を与えることはないと思いますし、必要に応じてサプリメントなどをとっていただくのも悪いことではないのかも知れませんね。
サプリメントについては、個人差もあると思いますので、もしご関心がおありならば、担当医師などにご相談いただくと良いのかもしれません。
また、比較的、卵巣の反応性も良好のようですので、今後、卵巣刺激法などを試行錯誤することで、質の良い卵子がとれる可能性も残っていると思います。
担当医師とよくご相談になって頑張っていただきたいと思います。