このままで妊娠できるのか、再度、通院をはじめて、人工授精を受ける必要があるのか、それとも、体外受精などの高度な治療まで受ける必要があるのか、そのことを現時点で知る方法はないわけですから、"このままでいいのか?"という不安が拭えないのは当然のことと思います。
年齢的にも30代半ばにさしかかるとなると尚更のことと思います。
大切なことは 、 後々、後悔しないためにも、お二人で納得の行く選択をしていくことだと思います。
そのために、まずは、 自分たちにはどんな選択肢があるのかを全て出してみる、そして、それぞれの選択肢の内容について、十分に理解する、そのうえで、自分たちは何を大切にするのかを考えながら、ご主人と話し合い、その都度、自分たちの答えを出してゆきたいものです。
夫婦生活が義務的になっているとのことですので、煮詰まった気分というか、雰囲気やペースを変える意味からも、少し立ち止まって、いろいろ話し合うのがいいかもしれません。
さて、これまで2回、自然妊娠されていらしゃるわけですから、不妊治療を再開されなくても、妊娠される可能性は十分にあるかと思います。
このままの状態で自然な妊娠を期待するという選択肢ですが、念のためということで、受けておく価値のある検査はありそうです。
2回流産なさったこと、そして、過去の子宮内膜症の影響についてです。
ただ、流産のほうは、2回続いたからといって、必ずしも何らかの治療が必要であるとは限りません。
確率的には、2回続けて流産しても、たまたまであることが多く、何の治療を受けなくても、約75%の確率で3回目の妊娠で出産に至っています。
あくまでも念のためということです。
過去の子宮内膜症の影響については、今でも妊娠しづらくさせたり、流産の原因になっていることがないかどうか、調べておいてもいいかもしれません。
場合によっては腹腔鏡検査を勧められるかもしれません。
次に、不妊治療については、妊娠の確率を高めるという目的になるかと思います。
排卵誘発剤で複数の卵子を排卵させたり、黄体補充したりといったホルモン療法、卵子と精子を近づける人工授精、そして、体外受精などの高度な治療です。
その場合でも、あらかじめ、それぞれの治療の妊娠率をおおまかにでも知っておきたいものです。
人工授精で6~8%、そして、体外受精では20から30%とされています。
これくらいの確率ですから、どうしてもある程度の回数を繰り返すことが必要になってきます。
たとえば、人工授精であれば5~6回、もしくは、それ以上でも、体外受精の場合でも5回程度は続けるつもりで臨むのがよいと思います。
このような予備知識がなかったがために、とりあえず、ステップアップすれば授かるような印象で、ステップアップして、そして、疲れてしまうというケースも少なくありません。
もちろん、身体的、経済的な負担は決して小さいものではありません。
治療そのものがストレスに感じ、続けることが辛い、そして、納得のうえで、あくまで、自然妊娠を目指すということであれば別です。
ご参考になりましたでしょうか?