確かに、妊娠する力に最も影響を及ぼすのは、年齢なわけですから、早め、早めに手を打っていくという「スピード」が大切であることは、当然のことで、決して、間違っているわけではないと思います。
ただし、「スピード」を意識するあまり、治療内容の「適切さ」は後回しになってもよいというわけでもないと思うのです。
もちろん、妊娠を目指しているわけですから、とにかく、はじめから、妊娠率の高い治療を受けるという考え方もあると思います。
ただし、どんな治療もリスクが伴うものです。
ですから、不必要な治療は避けることに越したことはありません。
まずは、必要と考えられる検査を実施したうえで、慎重に、適切な治療方針を決定し、そして、治療を進めていくことも大切なことだと思います。
ましてや、これまでの検査では異常は見当たらなかったとのこと。
年齢が高くなってくると、妊娠するまでに時間がかかるようになりますが、それを逆転させる治療は、残念ながら、ありません。
ですから、年齢が高いからという理由だけで、あわてて、ステップアップするというのも理屈に合わないわけですね。
これらのことを踏まえたうえで、今後のことをお考えになってみてはいかがでしょうか?
さて、現在、通院されていらっしゃるところでは何が問題なのでしょうか?
技術がしっかりしてそうとのことですので、先生の治療方針や考え方に納得できないところがあるのでしょうか?
人間ですから、合う合わないということはあると思いますが、見た目の雰囲気と実際には異なることも少なくないものです。
もしも、具体的に、治療方針が合わないとか、治療の進め方に納得いかないということであれば、転院もお考えになるべきかもしれませんが、まずは、検査の結果が出た時点で、先生の治療についてのお考えをお聞きになってみてはいかがでしょうか?
年齢的には、2年半、授からなかったということは、あり得るといいますか、異常なことでもなんでもないと思います。
繰り返しますが、何かを施さなければ不安が大きくなるというお気持ちは理解できますが、医学的な助けがないと妊娠できないことが決定したわけではないわけですから、それよりも、ご自身のお身体に備わった力を、もっと、信じてあげることも大切なことのように思えます。
うまくいくことを、陰ながら、お祈りしています。