不妊治療を始めたために、不妊になってしまったのでしょうか?

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不妊治療を始めたために、不妊になってしまったのでしょうか?

不妊治療を始めたために、不妊になってしまったのではないか?と最近思います。
病院になんかいかなければよかった、負のスパイラルにはまってしまった感じがします。

晩婚だったため、昨年結婚式から3カ月で婦人科にいきました。
私が高齢なため、何か異常がないか検査をしてもらうことだけ考えていました。

ホルモン検査など何も異常はありませんでしたが、フーナーテストの結果が2カ月連続で0だったので、主治医に人工授精でないと難しいといわれました。

フーナーをした時期が排卵期ではなかったため(フーナーから8日くらいで排卵検査薬が陽性になりました)、主治医の言っていることがあっているのか、セカンドオピニョンを求め某有名な不妊治療の病院にいきました。

そこでもホルモン検査、フーナーを行い、全く異常がないといわれました。

原因不明だから体外受精でしか妊娠は難しいといわれました。

病院にいって、いきなり人工、体外といわれ不安になり、時期がゴールデンウィークで時間もとれるので、一度試しに人工をしてみようと主人と相談し人工授精をしました。期待は全くしていなかたのですが、初めての人工で妊娠しましたが、7週で流産してしまいました。通院から3ヶ月目でした。

流産から毎月6回人工授精を行いましたが、それ以降妊娠にはいたりません。

本来病院にいかないで、自然にまかせていたら妊娠できたのではないか?と最近思います。

主人は人工で妊娠できたので、人工でないと妊娠しないのではないかと思っていますが、そうなのでしょうか?

病院に通う以前の生理周期や基礎体温は安定していたのに、病院にいってからはガタガタになってしまいました。仕事との両立も大変で、かなりのストレスになっています。

このまま通院をしていて授かるのでしょうか?

通院をやめて自然に任せた方がよいのではないかと思ってしまいます。
万が一できないときは事実を受け入れ、子供のいない人生を歩むのも一つの選択肢としてもよいのではないか。

確かに子供は欲しいけれども、子供を作るために生きているような毎日を送っているのが精神的にきついです。

お名前:えな  性別:女性  年齢:38
結婚歴:2年  不妊期間:1年3ヶ月  不妊治療期間:1年3ヶ月
これまでに受けた検査:ホルモン検査/精液検査(ご主人)/卵管通気・通水/子宮卵管造影/フーナーテスト  これまでに受けた治療:AIH(人工授精)

Answer【回 答】妊娠しやすいカラダづくり 細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)

はじめ、検査だけを受けるおつもりだったとしても、専門家の先生から、治療を勧められたり、治療を受けないと妊娠するのは難しいなどと言われると、それで、授かることができるものならばと、治療を受けてみる気になってしまわれるのも、本当に、無理からぬことと思います。

ましてや、年齢のことを思うと、尚更のことでしょう。

ただし、悔やまれるお気持ちもわかりますが、だからといって、決して、無駄な経験ではなかったと思います。

経験しなければ分からなかったであろう、以下の3つのことがわかったからです。

1つ目は、妊娠されたという事実は、結果として、受精障害がないことや卵管が通っていること、そして、ピックアップ障害がないことなどが、確かめられたということです。
このことは、体外受精を受けなくても妊娠できる可能性があることを教えてくれています。

2つ目は、病院や医師によって、 診療レベルや考え方に違いがあるということ。
このことは、どんな治療を、どれくらい続けるのかは、患者が、必要な知識やアドバイスを得て、決定すべきであることを教えてくれています。

3つ目は、不妊治療の成功率は意外にも低いこと、そのため、治療が長期化しがちだということ、また、ギャンブル的なところがあって、"はまって"しまいがちだということ、そして、ストレスが伴ないがちだということ。
このことは、"取りあえず"ではなく、おおよその目的とある程度の計画性をもって臨むことが大切なことを教えてくれています。

さて、これらのことを踏まえて、今後のことを整理してみましょう。

まずは、不妊治療の必要性について。

高齢だからという理由だけで、不妊治療を受けなければ妊娠できないと考えるのは早計で、どこも異常がなければ、まずは、自然妊娠を目指すという選択肢もあり得ます。

数か月程度、授からなかったからといって、決して、不妊症とは言えません。

また、ご主人の精液中の精子の数や運動率が悪い、或いは、子宮頸管粘液と精子の相性が悪いという理由で、精子が、自力で、卵子まで到達するのが困難であると考えられる場合、精子と卵子が出会いやすくするために、精子を、より、卵子に近いところ(子宮)に注入するのが人工授精です。

精液検査やフーナーテストで問題なければ、人工授精に頼らなくても、妊娠することは可能だと考えてよいと思います。

ましてや、通院することにお気持ちがついていけない、ストレスを感じていらっしゃるのであれば、尚のことです。

治療をお休みにって、ストレスから解放されることは、妊娠するのにプラスに働くに違いありません。

そもそも、私たち、人間には、避妊しないで、夫婦生活を営めば、お子さんが授かることができるようにできています。

年齢が高くになるに従って、妊娠するまでに時間がかかるようになるのは自然の摂理です。
そして、そのことを逆転させる治療法は存在しません。

ご自身の身体に備わった力をもっと信じてもいいと思います。

それでも、授からなかったら、その時に、これまでの経験を踏まえて、改めて、不妊治療を受けることを含めた選択肢を、ご主人と検討し直してみてもよいのではないでしょうか?

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