卵巣年齢を知る目安を教えてください
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卵巣年齢を知る目安を教えてください
先日新聞でご夫婦共に49歳の方が30回の顕微授精の後に妊娠し、出産された記事を見ました。
その記事は「高齢でも卵巣年齢が若ければ妊娠、出産が可能かもしれない」と締めくくられていましたが、「卵巣年齢が若ければ」の基準がわかりません。
45歳になってしまい、自分がいつまで治療を続けるか、やめどきはいつなのかは、常に心の中の課題となっています。
卵巣年齢が若いというのは生理3日目までに計測するFSH、E2などのホルモン値で、ある程度判断できるものなのでしょうか?もしそうであれば、どれくらいの数値で卵巣年齢が若いといえるのでしょうか?
私は生理3日目までのホルモン値がFSH16 LH3.4 E2 50です。
また体外受精の際の排卵誘発法に、薬を使うべきか完全自然周期でいくべきか迷っています。
生理3日目の胞状卵胞は少なく、前回はセロフェン+HMG150を連日投与をしましたが、卵胞が1つしかできず、採卵時に内膜が5mmと薄くなってしまいました。(自然周期では排卵時に8mmになります)
年齢を考えると完全自然周期で行うべきなのでしょうか?
49歳で30回の顕微授精というのが衝撃的で、完全自然周期で身体に負担をかけずにされたのだろうかと考えてしまいます。
ご回答をいただけたらうれしいです。
よろしくお願いいたします。
お名前:とみたん 性別:女性 年齢:45
結婚歴:1年 不妊期間:1年0ヶ月 不妊治療期間:0年8ヶ月
これまでに受けた検査:ホルモン検査/精液検査(ご主人) これまでに受けた治療:タイミング指導/ホルモン療法(クロミフェン等の薬の服用)/ホルモン療法(HMG・HCG等の注射)/IVF(体外受精)/ICSI(顕微授精)
Answer【回 答】梅ヶ丘産婦人科 院長 辰巳賢一 先生
卵巣内に残っている卵子の数が、年齢の割りに多い場合に、卵巣年齢が若いというような表現をします。
どれ位の卵子が残っているかを示すのが血中FSHや、血中AMH(anti mullerian hormone)です。
FSHが高くなったり、AMHが低くなると、卵巣内に卵子が少なくなっていると判断されます。
ただ、これは残っている卵子数を反映するだけで、その卵子の妊娠できる力を示しているのではありません。
年齢が高くなると、染色体に異常のない、妊娠する力のある卵子が減ってきます。
一般には出産できるのは43歳までで、44歳になると妊娠はするが流産になる、45歳では妊娠もしなくなると言われています。
ただ、卵子が少なくても、もしその中にたまたま全く健常な卵子が残っていたら、妊娠の確率はあるわけです。
49歳で出産された方も非常に稀なケースですが、そのような卵子が残っていたと考えられます。
良い卵子が残っているかどうか調べる方法はありません。年齢が上がれば妊娠の確率はどんどん下がりますが、排卵している限り妊娠できないとは言い切れないのです。
どこまで治療を続けるかは、ご夫婦で判断してもらうしかないのです。
年齢が高くなり、残っている卵子の数が減ってくると、強い刺激をしても、卵胞はあまりでてきません。
クロミッドや自然周期(完全ではなくて良いと思いますが)での採卵を行う事が多くなります。