自然妊娠を望んでいますがプロゲステロンが低値だと難しいでしょうか?
症状、検査・治療
Questionご質問・ご相談内容
自然妊娠を望んでいますがプロゲステロンが低値だと難しいでしょうか?
2人目妊娠希望です。
結婚後、不正出血で受診した婦人科で、『基礎体温がよくない、プロゲステロン値が低く、妊娠しない。』と言われ、しばらく漢方薬(トウキ芍薬散)の処方を受けるなどしていましたが、妊娠の希望はなかったので途中で中断しました。
その後、妊娠希望の時期に再度別の産婦人科で、ホルモン検査を受け、プロゲステロン値やその他異常はありませんでしたが、早く子供が欲しく、不妊治療を受けながら妊娠を待っていました。
途中、不妊治療専門病院へ転院し、3回の人工授精をするも妊娠に至らず、治療をお休みした周期に自然妊娠しました。(近所の漢方薬局で不妊相談し、処方を受けた周期ではありました。)
第1子も2歳になる頃から、 2人目を望みタイミングを計っていましたが妊娠に至らず、再び前回とは別の不妊専門病院(前回は自宅から遠かったので)へ受診し、一通りの検査を終え、タイミングを数回計りましたが未だ妊娠に至りません。
今回は、プロゲステロン値が、5.**台と再び低値でした。他は異常ありません。主治医の先生いわく、『着床には問題ないけど、妊娠の継続が難しい。』とのことで、排卵後、デュファストンの処方を受けました。
ですが、だんだん病院に行くこと自体に気が重くなり、今周期より、前回とは別の漢方薬局に漢方薬を処方していただいています。店主さんいわく、『プロゲステロンは、妊娠すれば勝手に高くなるんだから気にしなくていい。』とのこと。
そうなのかな...、とは思いつつ、本当に排卵後のホルモン剤を内服しなくてもいいものか、不安が残ってしまっています。
できれば、通院しないで第2子を自然妊娠したいと望んでいますが、やはりプロゲステロンが低値(値の変動はあるのかもしれませんが)だと、自然妊娠は難しいのでしょうか?
大変長い前置きの質問になってしまいましたが、ご回答よろしくお願い申し上げます。
周りの第2子ラッシュや、 第1子は私と同じようになかなか授からなかった方でも、スムーズに第2子を授かる方が多く、『なんで私ばっかり...・』と苦しい思いの毎日です。
第1子だけでも授かったことは感謝しなければいけないことはわかっていますが、子供のことを思えばこそ、早く弟妹を作ってあげたいと、気持ちばかり焦ってしまいます...。
お名前:AIO 性別:女性 年齢:33
結婚歴:6年 不妊期間:0年9ヶ月 不妊治療期間:0年4ヶ月
これまでに受けた検査:ホルモン検査/精液検査(ご主人)/子宮卵管造影/フーナーテスト これまでに受けた治療:タイミング指導/ホルモン療法(クロミフェン等の薬の服用)
Answer【回 答】妊娠しやすいカラダづくり 細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
ご心配なことと思います。まずは、考えを整理するために知っておいてほしいのは、思うように妊娠しないという場合、「絶対不妊」と「相対不妊」の2つに分けられるということです。
絶対不妊というのは、妊娠を妨げている原因が明らかで、 自然妊娠が不可能なケースです。
全く排卵がない、両側の卵管が完全に閉塞している、そして、ご主人の精液中に全く精子がいない場合で、不妊原因への治療を施さなければ妊娠は望めません。
それに対して、相対不妊というのは、妊娠しづらくしている原因があるけれども、自然妊娠の可能性があるケースです。
この場合は、すぐに治療を受けるべきかどうか、また、受けるのであれば、どんな治療をどれくらい繰り返すべきか、悩ましいところです。出来れば自然妊娠を望んでいらっしゃるのであれば尚更のことと思います。
さて、ご相談内容を拝見しますと、『基礎体温がよくない、プロゲステロン値が低く、妊娠しない。』というのは、黄体機能不全による不妊が疑われるということでしょう。
お一人目のお子さんを妊娠されたときに経験されたように、黄体機能不全は、不妊の原因としては、絶対不妊ではなく、相対不妊です。そして、その原因は多岐に渡っていて、不妊治療を専門とされるドクターのあいだで診断基準が明確になっているわけではありません。
つまり、黄体機能不全と診断されたとしても、実際には、どの程度、不妊の原因になっているのか、正確に把握することは、決して、簡単ではないのです。
その程度を知るための目安として、高温相のプロゲステロン値が10ng/mlであり、基礎体温表の高温相が9日以下しか続かなく、低温相から高温相への移行に4日以上を要するとされています。
ただし、大切なことは、ホルモンの値は測定するタイミングや周期によって変動するものですし、基礎体温の推移も同様です。
ですから、妊娠のために治療を選択したほうがよいのは、黄体機能不全とされる状態が何周期も続く場合と考えてよいと思います。
また、黄体機能不全に限らず、すべての相対不妊の程度を知る目安として、一番の拠り所とすべきは、「不妊期間」の長さです。
不妊期間が1年未満の場合は、それほど深刻になる必要はありません。
あとは、母親になる女性の年齢です。もしも、35歳を超えているのであれば、一般に言われているよりも早めに行動を起こすべきであるのは言うまでもないことです。
以上です。
もしも、出来るだけ自然妊娠を望まれるのであれば、これらのことを考慮に入れれば、まだまだ、自信を持って自然妊娠を期待して様子をご覧になるとういう選択肢もありだと思います。