考え方としては、時間がかかっても自然妊娠を目指すのか、それとも、早く妊娠を目指すために体外受精にステップアップするのか、つまり、自然妊娠で妊娠するという"方法"にこだわるのか、それとも、早く妊娠するという"確率"にこだわるのかということだと思います。
ご主人は方法にこだわっておられるとのこと。
ただ、キャンドルさんにすれば、貴重な排卵の機会を大切にしたいとのお考えも、当然、おありでしょうから、迷ってしまうことと思います。
この場合、自然妊娠か体外受精かという二者択一ではなく、より自然に近い方法で、なおかつ、排卵の機会を大切にするために、自然妊娠よりも妊娠率が高くなる人工授精というステップを踏むという選択肢もあるかと思います。
また、異なる観点で言えば、不妊原因への治療を徹底するか、それとも、バイパス(迂回)するかという考え方もあると思います。
不妊原因と考えられるのは、まずは、PCOSによる排卵障害のようです。
重度のPCOSとのことですので、自力の排卵が困難で、クロミフェンの効き目も期待できなくて、現在は、FSH製剤を自己注射されていらっしゃるとのこと。
インスリン抵抗性がおありとのことですので、メトフォルミンのような糖尿病薬を試してみること、或いは、腹腔鏡手術で卵巣に切れ目を入れて、自力の排卵を目指すという方法があるかと思います。
また、子宮外妊娠による卵管内の血腫による閉塞に対しては、腹腔鏡か卵管鏡手術によって卵管形成術を受けて卵管の開通を目指すという方法もあります。
このような不妊原因への治療をさらに徹底し、自然妊娠を目指すという選択肢です。
メリットとしては、自然妊娠の可能性が高くなることです。
デメリットとしては、治療後、すぐに自然妊娠できる保障はありませんので、年齢による妊娠率の低下という問題が生じる可能性があるということです。また、結局は、体外受精にステップアップせざるを得なくなるかもしれません。
いかがでしょうか?
PCOSや片側卵管閉塞への治療方法や期待できる効果について、主治医の先生にご相談されるもいいかもしれません。
また、それぞれの選択肢に要する費用も大切な目安だと思います。
そのうえでご主人とよくお話しあいになって、選択されればいかがでしょうか?
あと、大切な基準としては、そもそも、お二人が体外受精を受けてでもお子さんを望まれるかどうかです。
うまくいくことをお祈りしています。