検査結果や治療内容についての詳細な説明がなく、ドクターの対応も冷たく感じるため、転院すべきかどうか悩んでいらしゃるということですね。ご心情をお察しいたします。これから最後の治療に臨まれるという状況ではなおさらのことと思います。後々、後悔のないように納得のいく治療を受けるために、問題を整理してみます。
まず、検査結果や治療の経過について、どこまでの説明がなされるかは、クリニックによって違いますし、ぞれぞれの患者さんの状況によっても違うものです。ですから、先生が説明しておくべき、患者さんが知っておくべきと判断されている範囲やレベルと、ときたまさんが知っておきたいと思っているそれとがずれているということがあるのかもしれません。
ここは、転院するかどうかを検討する前に、一度、疑問に感じていることについて、思い切って質問してみてはいかがでしょうか?
もしかしたら、説明がなかったのは、説明を怠っていたのではなく、説明の必要がなかったり、それほど重要なことではなかったりしたのかもしれません。ご相談内容から察するに、ご主人さまが無精子症とのことですから、治療方針や治療方法については、それほど選択肢が多くないということも影響しているのかもしれません。その際には、対応が冷たいと感じているドクターよりも、エンブリオロジスト(胚培養師)や看護師、カウンセラーなど、話しやすい方にご相談されるほうがいいかもしれません。もしも、一人では心細かったら、ご主人と一緒の時に質問されるほうがよいと思います。
また、これまでは先生の対応が冷たいため、モチベーションが下がってしまったとのことですが、ちょとした行き違いで、不安や不信感になってしまうことはよくあることです。やはり、ときたまさんご夫妻のことを一番よくご存知なのは主治医の先生のはずですし、腕は評判の病院とのことですので、最後の治療も今のところで納得して治療が受けられるに越したことはないと思います。
ところが、ときたまさんご夫妻がドクターとよい関係を紡ごうと努力しても、納得のいく説明がなされなかったり、最後の治療も現在のところで継続すれば、後々、後悔してしまいかねないという状況であれば、その時は転院をお考えになればいいのではないでしょうか。
やはり人間と人間の関係ですので、理屈ではなく、合う合わないということもあると思います。治療そのものよりも、どうしてもドクターの対応そのものがストレスになるのではあれば、積極的に転院を検討されるほうがよいと思います。ストレスが軽減され、気分が新たになることがよい結果に結びつくこともあり得ることです。