こんにちは、心理士の小倉です。
お子さんを望んでいるのに、授からず気持ちが不安定になるのですね?涙がでることもあるのですね?
不妊の定義としては避妊せずに1年間夫婦生活をおくっても授からない場合、ですが、一日も早くお子さんを望んでいるhinaさんにはご自身が不妊であると感じられるのですね。
御夫婦で不妊の検査にいかれるということですので、是非そうなさってください。心構えとしては、不妊の原因が明確にわかることがあります。その場合、驚きとショックがあるかと思います。また、自分のせいで子どもが授かりにくい、という罪悪感をもちやすいのですが、一方で原因が明確であれば治療法も明確なこともありますのでそれが希望となります。それでも心理的に様々な負担がでてくると思いますので、カウンセリングなどの心理的なサポートをご利用ください。
もし特に問題がない、となると安心もするのですが、ではなぜ妊娠しないのだろう、という疑問がでます。医師からも「まだ若いから焦らなくていいよ」と言うかもしれません。hinaさんの焦りに気持ちを理解してくれない可能性もありますので、この場合もhinaさんが話せる場を探すとよいかと思います。
もう1点お伝えしたいのは、もし不妊治療を開始、となりますと治療上どうしても女性の負担が9割となります。男性不妊の場合でも、7割くらいはやはり女性の負担となります。この負担とは心理的、身体的なものです。そのため、夫の理解が得られにくい場合があります。そこは治療を始める前に、夫婦で可能な限り不妊治療について知識として理解しておくとよいでしょう。実際に治療を始めると、やはり気持ちの違いはでてくるものですが、あらかじめそうなるとわかっていると、ある程度の対応できるかと思います。
不妊治療を公言するかどうか、というご質問ですが、伝える相手によると思います。残念ながらまだまだ不妊や不妊治療について、正確に理解している人は少ないので、おっしゃるような好奇心や無知からくる心ない言葉「治療したらすぐ授かるね」「そこまでして子どもが欲しいの?」で傷つく可能性があります。もちろん、不妊治療をしているのでお休みします、と言いやすいのであれば「公言」してもいいかもしれませんが、知ってもらいたい人にだけ伝えれば十分かと思います。
不妊という現実と向き合うことは辛いことです。自分が「普通」でない、ことを受け入れるのは難しいものです。ただ、現段階ではまだhinaさんは不妊、とは断定できないのですが、子どもが授からず悲しい思いをしているには違いありません。今はまず検査をして、不妊の原因があるのかないのかを確認し、次にできることを取り組む、ことになるでしょう。その際に「不妊症」という診断がついたのであれば、自分が、そして自分達夫婦が不妊であることを受け入れていくことになります。それには時間がかかりますが、自分の人生を否定して生きていくことは苦しいのです。どんな人生であっても自分の人生であると受け入れることで、次のステージに進むことができます。