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VOL.556 不妊治療を受けるうえで最も大切なのは?

2014年02月10日

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 妊娠しやすいカラダづくり No.556 2014/2/9
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今週の内容__________________________________________________________

・更新情報
・編集長コラム:不妊治療を受けるうえで最も大切なのは?
・連載:第24回 いかにひとは「今」に生きられないか? ~理論編~
・妊カラ編集室から:「妊娠しやすい食生活」実践マニュアル付特別販売
・私たちが運営するサイト
・編集後記


更新情報____________________________________________________________

サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2014年2月7日 妊娠しやすいココロをつくる
第18回 「欲しいもの」
http://www.akanbou.com/anger_mng/message18.html
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2014年2月5日 妊娠しやすいココロをつくる
第17回 信じる。
http://www.akanbou.com/anger_mng/message17.html
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2014年2月4日 妊娠しやすいココロをつくる
第16回 言霊(ことだま)
http://www.akanbou.com/anger_mng/message16.html
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2014年2月3日 ドクターに訊く
栄養と生殖機能の関連研究の第一人者に聞く
http://www.akanbou.com/doctor/interview17/
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2014年2月3日 妊娠しやすいココロをつくる
第15回 脳内リセット
http://www.akanbou.com/anger_mng/message15.html
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記事についてのご質問は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


編集長コラム Feb.2014_______________________________________________
 
 不妊治療を受けるうえで最も大切なのは?
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不妊治療を受けてお子さんを授からなかったカップルは、授かったカップル
に比べて、3倍も離婚しやすかったという、ある意味、ショッキングな調査
結果が発表されています。

これは、1990年から2006年にデンマークの公立病院やクリニックの
不妊外来に通院した47515人の女性の「その後」、具体的には、治療で
子を授かったかどうか、そして、通院当時のパートナーとの現在の関係を、
最長で12年に渡って追跡調査を行った結果(*)です。

それによると、子を授かったカップルで離婚したり、別れたりしているのは
24.4%だったのに対して、結局、子を授からなかったカップルのそれは
29.7%だったというのです。

これを統計学的に解析すると、子を授からなかったカップルは授かったカッ
プルに比べて3倍もパートナーと別れやすい傾向があるとのこと。

ただし、この結果をそのまま鵜呑みにして、頑張って不妊治療を受けても、
結局、授からなかったら、夫婦関係が危うくなると解釈するのは早計です。

なぜなら、デンマークの夫婦の離婚率は40%で、不妊治療を経験したカッ
プルのそれはずいぶん低いからです。

調査期間が異なるので単純比較は出来ませんが、不妊治療を経験したカップ
ルのほうは結婚していないカップルも含んでいますので、実際にはもっと大
きな差があるのかもしれません。

いずれにしても、治療で授かったか、授からなかったかということよりも、
不妊治療を経験したかどうかのほうが、ふたりの関係が長く続くかどうかに
より強く影響していることがわかります。

つまり、不妊治療経験が「ふたりの関係」を強くするのです。

そして、それは、授かっても、授からなくても、です。

男性不妊を専門とする泌尿器医で、複数のクリニックの男性不妊外来で診療
に携わっておられる中條弘隆先生は、患者さんに「君はラッキーだね」と、
お話しされるそうです。

「だってさあ、夫婦で生活してて、どんなに一生懸命、仕事頑張っても、奥
さんほめてくれないでしょ。仕事、頑張るのは当たり前だからね、生活して
いくためにね。だけどね、不妊治療で一生懸命やってみ、奥さんの評価上が
るよ。」

そして、

「ましてや、手術まで受けるとなるとね。夫がそこまで頑張ってふたりの子ども、
新しい家族を迎えるためにやってくれたのかとなれば、奥さんとして
は、やっぱり、夫を頼もしく見るだろうし、この人は本気でお父さんになる
つもりなんだっていう気合いを感じるわけですよね。」

さらに、

「もしも、そこで気持ちが感じられなかったら、お子さんを授かったとして
も、自分一人が育てるようになるって思われても仕方ないよね。」

このようにおっしゃるのです。

そもそも、不妊治療は命にかかわる治療ではありません。新しい家族を迎え、
家庭を築いていくためのものです。

先生の患者さんで、その後、離婚さらたというカップルも少なくなかったそ
うですが、その原因として最も多いのは「精子の成績」や「授かったかどう
か」ではなく、「熱意のあるなし」だったとのこと。

ですから、たとえ、お子さんが授からなくても、赤ちゃんがなかなかやって
こないことに悩んだり、不妊治療を受けたりといった経験で、普段は見えな
かったお互いの本当の気持ちに触れることが出来て、夫婦の関係がより強く
なったというケースは、それ以上にあるというのです。

不妊治療を受けるうえで最も大切なことは、「結果」ではなく、「プロセス」
だということを、つくづく、感じます。

*文献)

Divorve or end of cohabitation among Danish women
evaluated for fertility problems.

Trille Kjaer at el.
Acta Obstetricia et Gynecologica Scandinavica.
Article first published online: 29 JAN 2014

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↓編集長コラムバックナンバー
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ロワ佐奈子のセルフコントロール講座__________________________________

 第24回 いかにひとは「今」に生きられないか? ~理論編~
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みなさん こんにちは。ロワ佐奈子です。

前回お話しした「今を生きる」ってどういうこと???と、はてなマークが
まだいっぱいのみなさんに、今日は少し理論から入りますね。わかりやすい
ように次の例え話を使って、いかにひとが「今に生きていないか」を検証し
てみます。

菜津子さん(仮名)は、ワーキングマザー。保育園に通う長女を育てながら
時短で働いています。日頃一緒にいられる時間が限られているので、毎日夕
食時くらいはゆっくり娘と向き合って楽しく食事をしようと心がけていまし
た。

ところがその日、最近体力・精神共に疲れていたところへ、上司から仕事の
ミスを厳しく注意された菜津子さん。トイレに籠って泣いてしまいます。そ
こへ他の女子社員たちのトイレ談義が聞こえてきました。「時短ママのせい
で自分の仕事がいかに振り回されているか。」自分への文句と悪口でした。

すっかり落ち込み、へとへとになりながらも夕食の準備をし、テーブルにつ
いた途端、娘がふざけてスープの入ったお皿をひっくり返してしまいます。

菜津子さんは大声で娘を怒鳴りつけました。おびえた娘はわんわんと泣き叫
びます。怒鳴ってしまったことに後悔するも、後の祭り・・・。

ここでみなさんに少し考えてもらいたいことがあります。

大声で娘を叱った菜津子さん、ほんとうにスープをこぼしたことが怒り心頭
の原因だったのでしょうか?ではもしもこれが、宝くじで大金を当てた日の
夜の出来事だったとしたら、彼女は娘がスープをこぼしたことで同じように
怒鳴り散らしたでしょうか?

今、目の前に起きていることに自分は反応しているように見えて、実はそう
でもないというからくり、少し理解していただけましたか?この日、菜津子
さんが娘を怒鳴りつけた瞬間というのは、自分の心の中に蓄積された感情が、
どっと溢れ出た瞬間です。心の中にコップがあると想像してください。そこ
へ疲れや悪口、注意されたことなどのネガティブな感情がどんどんと注がれ、
いっぱいになったところで溢れてしまったのです。

アンガーマネジメントでは、このコップをいっぱいにしてしまわない方法と
コップを大きくする方法のふたつを学ぶことができます。

「今を生きる」ことに意識を持っていくことは、「コップをいっぱいにしな
い/コップを大きくする」ことをマスターするためのコツのようなものだと
思ってください。菜津子さんは、最愛の娘との大切なひとときを「楽しく過
ごす」ことを心がけていたはずです。「今という時間は娘との時間を楽しむ
ことが最優先」ということを忘れていなければ、スープがこぼれた瞬間にコッ
プの水を溢れ出させず(=怒り心頭せず)に過ごせていたかも知れませんよ
ね。

次回は、実践編でより上手に「今を生きる」方法をお伝えしたいと思います。

*この連載は隔週でお届けしています。
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↓ロワ佐奈子のセルフコントロール講座
http://www.akanbou.com/anger_mng/
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著者:ジョージ・E・チャヴァロ(ハーバードメディカルスクール準教授)
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監修:志馬千佳(志馬クリニック四条烏丸院長)
翻訳:細川忠宏(妊娠しやすいカラダづくり運営者)
原著:The Fertility Diet
定価:1,890円(税込)
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山田聡子(やまだあきこ)
管理栄養士。日体協公認スポーツ栄養士。健康運動指導士。
青山学院大学国際政治経済学部卒。電通ヤング・アンド・ルビカム株式会社
マーケティング局勤務を経て、東京健康科学専門学校栄養士科卒業。その後、
明治製菓株式会社ザバススポーツ&ニュートリション・ラボ勤務。全日本男
子柔道、バレーボール山本隆弘選手、トップリーグラグビーチーム、大学ラ
グビーチーム、ライフセービング選手などを栄養サポート。現在、スポーツ
栄養士として、スポーツ選手・一般の方々への栄養サポート、専門学校講師、
栄養セミナー講師、記事執筆などを中心に活動中。

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▼不妊に悩む夫婦の自己決定を支援する情報サイト
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▼ドコモ、au、ソフトバンク公式携帯サイト
→「おしえて!不妊ナビ」http://funinavi.edia.ne.jp/index.html


編集後記____________________________________________________________

大変な大雪でした。全く自然にはかないませんね。雪の多い地域のご苦労の
ほんのちょびっとを経験しました。

新型の万能細胞「STAP細胞」の作成に成功したという驚きの報道があり
ましたが、例のIPS細胞のように細胞に直接遺伝子を入れるのではなく、
酸の刺激を与えることで、何らかの遺伝的な変化を引き起こしたとのことで
すから、本当に驚きです。

それにしても、受精時の子宮内環境が出生後の健康にまで影響を及ぼすとい
う生活習慣病胎児期発症説と言い、万能細胞の作成と言い、「環境」がとて
も大切なことが、つくづく、わかります。

新しい命を迎えるにあたって、新しい命の成育環境である、自分たちの体内
環境を、まずは整えることが大切だという考えは、全く、間違っていないと、
確信しました。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.556
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お子さんを望まれるカップルの"選択"や"意志決定"をサポートします
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不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、二人で話し合い、考えを整
理して、自分たちに最適な答えを出すためのヒントになるような情報を、出
来る限り客観的な視点で、お届けしています。
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://www.akanbou.com/
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◎発行部数
・自社配信: 1,272部
・まぐまぐ: 4,215部
・合計部数: 5,487部(2月9日現在)
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