オーストラリアの大学の研究チームは、1982~1992年と1993年~2002年に体外受精をスタートした20~44歳の女性、8275名を対象にその後の治療周期数や累積出産率を調べました。
その結果、体外受精で出産に至ったのは全体の47%、20代の女性では58%、40代では22%でした。
そして、ステップダウン後の妊娠も含めると、20代では79%、40代では33%が出産に至ったことが分かりました。
また、累計出産率は5周期迄増加しているものの平均の治療周期数は3周期だったことも明らかになりました。
コメント
研究チームは、5周期迄は累積出産率が上昇しているのにもかかわらず、半分のカップルは2、3周期で体外受精を受けるのを止めているので、もう2、3周期続けていれば、体外受精の治療効果が高まる可能性が高いと結論づけています。
実際には、当初予想していた以上にストレスを感じたり、経済的な理由で治療をドロップアウトするのが現実ではないかと思います。
ただし、累積妊娠率は5周期までは上昇するものの6周期以降はフラットになるとのことですので、体外受精に入る際に予め回数を決めておくとすれば、5周期迄は続けるという計画を立てるのがいいかもしれません。
また、体外受精を止めてから累計出産率が高くなっているとうことは、ステップダウンという選択肢もあるということになります。